創業約10年で国内外に18の法人を創立!その秘訣とは。
学生時代から目を向けていた海外 〜中国との出会い〜
「20年後には中国は日本を抜く」という話を聞いたので大学時代、第二外国語で中国語を選択。卒業後は、海外への思いから、当時海外進出で中国に店舗拡大中だったスーパーのヤオハンへ就職。最初は店舗開発でお店を作る仕事をしていたのですが、倒産を目前に財務部門に異動となりました。財務部門の社員が一番会社の状況が分かるので先に辞めていきます。ですから財務部門は人手不足で様々な業務に従事することになりました。結果的にですが、とてもいい経験になりました。会社自体は会社更生法を経て短期間で黒字化し、再上場を果たすことになりましたが、もともと海外に行きたいという思いから入った会社だったので黒字になったのをきっかけに退職。
上場会社でも倒産するという状況を目の当たりにし、これからは人が流動する時代になると考え、人材派遣会社に営業の勉強をするため就職し、半年の修行後退職。そして、その半年後に社会保険労務士の資格を取得しました。そして1年間、税理士の勉強。その後、会計事務所で5年間働きました。その5年間のうちに会計事務所の中で社労士事務所を開業するとともに、前職の経験から
企業再生に関して中小企業再生支援協議会の1号案件を皮切りに多くの再生案件にもかかわったりしました。
そして、会計事務所で出会った同僚と結婚し、一緒に寿退社・寿起業をしました。
ガルベラ・パートナーズ誕生 国内資格でありながらも海外進出
株式会社ガルベラ・パートナーズというコンサルティング会社からスタートしました。いろいろな士業が集まったコンサルティング会社です。M&Aや組織再編は税理士だけ、司法書士だけではできない事なので、専門家が集まった我が社の中で、ワンストップでできるという得意技を持ってスタートしました。社員が増えるにしたがって税理士法人や社会保険労務士法人など立ち上げグループ化していきました。
士業は国内資格なので日本での仕事がメインだったのですが、国内のお客様が海外に進出される案件も相談されるようになりました。ただ、海外でのコンサルティング費用が非常に高額で中小企業の進出のハードルになることがわかり、自社でリーズナブルな海外進出を支援するコンサルティングもするようになりました。
学生の頃の「海外に行くぞ」から国家資格業を経て、再び海外に目を向ける形に戻ったという感じです。
グループとしての働き方
社員が辞めないようにする経営努力と、そのための制度設計をしていく事が大切だと思っています。グループ企業は、それぞれ士業が集まった集団になるので利益配分は社員のモチベーション
につながります。ですから営業して仕事をとった人、実務者、それぞれのパーセンテージのルールを決めて数値化し明確にしています。
また、創業時は管理、営業などすべて自分で行っていましたが、管理は管理部に、実務は実務をする人に任せています。営業も「士業のご相談はありませんか?」では難しいので、士業相談以外のクライアントに対しても「グループに士業がいるのでいろいろな問題解決ができます」という自社の強みであるワンストップをアピールしたり、自社で細分化したセミナーを多数行う事で多岐にわたる業務の宣伝を行ったりしています。
人材確保も重要です。やっている仕事が多岐にわたっているので即戦力は期待しないようにしています。素養さえあれば、業務は入社後OJTで身に着けてもらえばいいと思っています。採用基準は相手に対する思いやりがあるかどうかです。士業だからと言って先生気質の抜けない人はダメです。お客様が抱える問題を解決していくにあたり、我々の業務がサービス業であることの自覚を持った人を大切にしたいです。
(文章・山田瞳)
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